とおくてちかい国




人生ではじめて旅した外国。

カラッとした空気、広い空、
とにかくデカい建物、デカい食べ物、

全部が大きく見えて、華やかで、
ちょっと怖い思いなんかしたりして、



うぉー!
これが、アメリカか!!って。



それから産業や文化、流行、
時代の流れなんかも気になってきて、
自分で言葉もわかるようになって、
より、愛着が湧く国になった。

それは、
ただデカいだけなんじゃなかった。


あの国をつくり上げてきた人たちが
これまでそうしてきたように、

自分たちが生き延びるために、
自由を勝ち得るために、
必死で声を上げ、自らを表現する。

でもその影には競争に”負けた” 人、
元から仲間にすら入れてもらえない人、
あの華やかで明るい街並みの裏側に
たくさんの暗い顔も存在する。


“繊細な国” でもあった。



そんなデカくて繊細な国で、
今、起きていること、
起きようとしていること、

遠い国のはずなのに
気になって気になって
仕方がないのは、

あの嵐のような人が
駄々をこねたり、
証拠もないことを
でっちあげたりして、
吹き荒らしているのを見ていて、


これ以上、
あの国の良い印象を
変えたくない、という
個人的な想いによるもの。



わたしはアメリカ国民でもなければ
選挙権があるわけでもない。

選挙結果が、明日のわたしの生活に
すぐに影響するわけでもない。


だけど、赤か青か、強いのはどっちだ、
数えろ、数えるな、あれはウソだ、

ひとりの大切な国の長を決めるのに
あちらとこちらで対立し、分断し、
怒りと憎しみを生み、人を傷つけ、
そんな、アメリカであってほしくない。




また、あの景色を
やっぱりすごいなーって
思いながら、見たい。

ただ、それだけなんです。














いしかわあやか